ドイツの陶器メーカー"Heinrich &Co. Bavaria(ハインリッヒ)"のコーヒーポットになります。
現在では見る機会も非常に稀になりつつある、『銀巻き(Silver Orverlay)』と言われる技法が用いられた美しい作品のご紹介です。ローズカラーの端正な器体に、アールヌーボー様式の繊細なデザインの銀巻きが精密に意匠されています。光を受けて浮かび上がる銀の花や枝葉が美しく、コレクションして頂くにふさわしい、希少価値の高い逸品です。
〈Silver Overlay(銀巻き)について〉
シルバーオーバーレイとは、特殊な電動処理によって銀板の模様がガラスや陶磁器に巻き付くまで析出させた装飾技法です。銀巻きとも呼ばれています。
純銀をガラスや陶磁器に巻き付けるには非常に高度な技術が必要なため、熟練の職人によって多大な時間をかけて製作され、1800年代末~1900年代初頭に作られた作品は大変希少です。初期の作品は、アールヌーボーの影響を受け、花や草などのボタニカル模様を用いた作品が殆どですが、後期になるとアールデコの幾何学模様が主流となっていきます。
〈"Heinrichハインリッヒについて〉
ハインリッヒはドイツの陶磁器産業の中心地であるゼルブ地方において最大規模の高品質陶磁器製造会社として有名なメーカーでしたが、1976年にビレロイボッホ に吸収合併されました。美しい陶器を作るハインリッヒの作品は日本にほとんど入って来ていない為、大変貴重な一点です。
随所に当時の職人の非常に高度な技術を感じることのできる、コレクションして頂くに相応しい逸品です。
生産国:ドイツ
窯元:Heinrich &Co Bavaria
製造年代:1890~1930年頃
サイズ:注ぎ口からハンドル含め、幅19cmx高さ19cm
コンディション:ヒビ、欠け等無く美しい状態ですが、約100年以上前のアンティーク品ですので僅かな擦れや小さなキズはアンティークならではの特性としてご了承下さい。